寒い冬を越すための準備

長期間バイクの乗らないのがわかっている場合、 気をつけるべきところは絞られてきます。

まず燃料関係。

キャブ内のガソリンが変質して気化(霧化)できなくなり、 パイロットジェットからガソリンが エンジン部にいかず、セル始動が困難になってしまいます。
期間的には数年かかるので一冬でそうなる場合は少ないのですが、 キャブのパイロットジェットの径も異なるので一概にはいえません。
念のためにフロート室にたまっているガソリンを排出しましょう。

具体的にはエンジンにつながっているキャブのフロートチャンバー のガソリン排出ドレインを回すだけで、どくどくとガソリンが出てきます。
4気筒の場合はこれを4回行います。
ガソリン排出後はドレインを締め付けておき、次回オーバーフローを起こさない ようにしておきます。
ガソリンタンクのコックはOFFにしてホース内のガソリンも排出させて おくのがベストです。
長期明けに始動させるときは、ガソリンタンクのコックをプライマリーにして 強制的にガソリンをキャブに送る動作が必要になります。


あと、ガソリンタンク内にはガソリンを満タンに入れておく。 これはタンク内のあいている部分に霜や結露がつき、水分がガソリン と混ざって混合気の作成を妨げるのを防ぐためです。
念のためガソリンをキャップすれすれまで入れておきましょう。


電装系に関してはやはりバッテリー。
バッテリーはマイナス端子をはずすだけで暗電流を防ぐ ことができます。
(暗電流:乗っていない時に流れる電流)
本来は長期放置後にバッテリー交換するのがベストですが。


次に防錆。
特に気をつけるべきはフォーク、サスのサビ防止。
フロントフォーク、リヤサスにサビが付くと、シールをいためて しまうので、ここにサビをつけてはいけません。 具体的にはここにシリコングリスをうすーく塗って、空気とメッキ 部分が触れないようにします。
日々の点検ではCRE5-5-6、防錆スプレーで薄く皮膜にするのですが、 それらはすぐに流れてしまうので長期の放置には向きません。 シリコングリスなら流れてしまうことがないので大丈夫です。


とりあえず、長期保管にはこの3つを守るようにしてください。
自分の愛車を守るために少しの手間を惜しんでは 結果的に走行不能になったときに泣くに泣けませんので・・。









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