簡単な構造について

シリンダーでピストンが下がると負圧が発生し、吸気バルブが 開くと同時に霧化したガソリン混合気を送り出す。
エンジンの吸気動作工程ではこのようなものですが、このときガソリンと 空気の混合気を作り出すことが インジェクションとキャブレターの仕事です。

キャブレターはピストンが下がる負圧を利用してフロート(ガソリンを 保持する小さいタンク)に溜まっているガソリンが吸い上げて、 空気と混ぜ、シリンダーへと送り込みます。 もっとも燃焼効率の良い比率(空燃比という)で送り込むようにセッティング されているわけですが、実際には外の気温や現在のエンジンの状態に よっても変わるわけで、それを勘案して空燃比を作り出せるのがインジェクション です。

キャブレターで、 ガソリンの量を決定するのはジェット径(ガソリンを吸い上げる穴の大きさ)によ ります。
エンジンの回転数が低いときと高回転時のときではガソリンの 供給されるジェットが異なるわけで、その場合のセッティングは 低回転域ではパイロットジェット(スロージェット)またはパイロットスクリュー 、中回転域ではニードルジェットの高さ、高回転域ではメインジェットで調整します。
それぞれの守備範囲は重なっているのでひとつを変更すると他の速度域にも影響します。 何度もキャブをばらしてジェットの大きさや ニードルの高さを調節するなどの作業が必要になるため、ベストセッティングを 出すには時間と経験が必要であるとされますが、調整によって自分なりの セッティングを見つけ出したときの喜びはひとしおです。


対してインジェクションではピストンが下がる負圧が 生じるとインジェクターから適正なタイミングで 適正な量のガソリンが噴射される。
噴射される方法はポンプで電気的に作動する弁が開放して 行われるのでガソリンの噴出量は弁の開放時間によって決まります。
インジェクションは吸気センサー、温度センサー、 大気圧センサー、負圧センサー、O2センサー、 スロットルポジションセンサーなどから情報を えて最適なタイミングを時間を決定しています。

キャブもインジェクションもエンジンを動作させるということは 同じなのですが、キャブをさわって自分なりのエンジンの鼓動を 感じることができるのはバイクならでは、だと思います。
もしもキャブの調整等をしたことがないのであればぜひ キャブ調整を行うようお勧めします。







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